どうも、とんマヨです。大阪で民泊を運営しながら、このブログを書いています。
Airbnbのサービス料が、ホストが全部払う「シングルサービス料」に順次切り替わっています。ほとんどのホストで15.5%です。
で、Airbnbは「価格をまとめて直すツール」を用意してくれてます。親切です。でもワイは、そのツールを押したらアカン側の人間でした。同じ人、けっこうおると思います。今日はその話です。

Airbnbが一括ツール用意してくれてるらしいで。押したら終わりや。楽勝やな。

待った。とんマヨさん、価格ってどこで決めてます?

PriceLabsやけど。それが何や。

ほな、そのツール押しても無駄や。数時間後に元に戻る。
📩 Airbnbから「受取額が下がります」が来た
ある日、Airbnbからこういう通知が来ました。
現在の設定料金をそのままにすると、ホストの受取額が下がる可能性があります
「可能性」やなくて、確実に下がります。しかも移行のタイミングは人によって違います。ここがややこしい。
PMS=Property Management System(宿泊施設管理システム)。Airbnb、Booking.com、楽天トラベル……と複数のサイトに出してる予約・カレンダー・料金を、1か所でまとめて管理するソフトのことです。日本やと AirHost、ねっぱん、TL-リンカーン、手間いらず、Beds24 あたり。「サイトコントローラー」もほぼ同じ役割で呼ばれます。
複数のサイトに出して、しかも部屋数があると手で管理しきれんから入れるやつです。ワイみたいな1軒だけの個人ホストは、使ってへん人のほうが多いと思います。実際、ワイもPMSは使ってません。
⚠️ ここが紛らわしいんですが、ワイが使ってるPriceLabsは、厳密にはPMSやありません。「価格を決める専門ツール」です。でも実務上は同じことが起きます。Airbnbの外から価格が自動で流し込まれてる、という一点で一緒やからです。
なので判断はこう考えてください。
「PMSを使ってるか」やなくて
「Airbnbの外から、価格が自動で入ってきてるか」
これがYESなら、あとで書く一括ツールは効きません。NOなら(Airbnbの画面で自分が直接値段を打ち込んでるなら)、ツールを使えます。
ワイの場合は、自分で設定を変えて先に切り替えました。順番待ちしてたわけやありません。理由はあとで白状します。
なのでいま何%引かれてるかは人によってバラバラです。自分の予約明細を1件開いたら、一発で分かります。ワイの過去の予約を見たら、古いやつは3.0%、最近のは15.5%でした。境目がはっきり出ます。
⚠️ 移行のタイミングや対応期限は人によって違います。自分に届いた通知の日付を見てください。ワイの日付は、あなたの日付やありません。
🔄 何が変わるんか、いちばん短く説明する
ややこしい話は抜きにします。変わるのはこれだけです。
| これまで | これから | |
|---|---|---|
| ホスト | 3%だけ払う | 15.5%払う |
| ゲスト | 14%くらい上乗せで払う | 0円(表示価格ぴったり) |
| 表示価格 | 実際の支払より安く見える | 見たまんまの金額 |
ゲストから見たら分かりやすくなって、ええ変更やと思います。問題は、ホストの手数料が3%から15.5%に増えた分を、誰も自動で調整してくれへんことです。
💸 放置したら、1泊あたりいくら減るのか
ワイの実際の数字で出します。基本価格は8,000円に設定してました。
| これまで | 放置した場合 | 直したあと | |
|---|---|---|---|
| 設定する価格 | 8,000 | 8,000 | 9,200 |
| ワイの受取額 | 7,760 | 6,760 | 7,774 |
| ゲストの支払額 | 約9,120 | 8,000 | 9,200 |
放置すると1泊あたり1,000円減ります。稼働率85%で30日なら、ひと月で2万5千円ぶっ飛びます。
で、ここが大事なんですが。直したあとのゲストの支払額を見てください。9,200円。これまでの9,120円と、ほぼ同じです。
つまりこれは値上げやありません。切り替わった瞬間に勝手に始まった13%引きセールを、元に戻す作業です。
🧪 白状すると、ワイはあえて放置してました
……と、偉そうに書いてますが。白状します。
ワイは自分で早めにシングルサービス料へ切り替えて、そのあと8ヶ月ほど、あえて価格を上げませんでした。
順番が来てへんのに、わざわざ自分から手を挙げたんです。しかも値上げせずに放置した。気づいてへんかったんやなくて、狙いがありました。
シングルサービス料に切り替わると、ゲストから見た支払総額が下がります(9,120円 → 8,000円)。同じ部屋が1割以上安く見える。ほな検索で有利になるんちゃうか、と考えたわけです。実際Airbnbも「移行した施設は売上が約21%増えた」と言うてるらしい、という話も見かけました。
で、実際どうやったか。稼働率は83〜85%まで上がりました。効いてるように見えます。
ただ、コストも計算しました。1泊1,000円 × 稼働85% × 30日 = ひと月2万5千円。8ヶ月やと20万円です。安い実験やなかった。

20万て。それ実験ちゃうやろ、ただの寄付や。

自覚があるだけマシやけどな。
ほんで、この「21%」が怪しい
ワイはこの数字の出どころを調べました。結論から言うと、根拠が説明されてません。
「移行した施設の売上が21%増えた」という相関は書いてあります。でもその21%が「値上げした上での数字」なのか「値上げせんかった数字」なのかが書いてない。もし後者なら、ワイみたいに価格を戻した瞬間に効果は消えます。誰もそこを説明してくれてません。
ワイの計算では、こうです。
値上げして手取りが13%増えるので、稼働率が13%以上落ちんかったら、値上げしたほうが得。
今85%やから、74%を切ったら失敗、という計算になります。
なので今回、価格を元に戻しました。ここから稼働率がどう動くかは、まだ分かりません。数字が出たら、また書きます。「効果ありました!」と今の時点で言うのは、ワイは嫌なので。
🛠️ Airbnbは一括ツールを用意してくれてる。親切や
話を戻します。Airbnbは、この調整のために「料金調整ツール」を用意してくれてます。公式ヘルプはこちらです。
📄 Airbnbの料金調整ツールを使用する(Airbnbヘルプセンター)
できることは、けっこう至れり尽くせりです。
- 公開中・非公開中の全リスティングを一括で調整
- 基本料金だけやなく、カスタム料金・清掃料・ペット料まで自動で調整
- スマートプライシングにも対応
清掃料まで面倒を見てくれるのは、正直えらいと思います。あとで書きますが、ワイはここを手作業でやるハメになりました。
ただし、公式ページにかなり重たい注意書きがあります。
この後で分割負担型に戻すことはできません
(調整完了後2年間カレンダー上の料金が変更されます。調整中は個別編集ができません)
出典: Airbnbヘルプセンター
片道切符です。押す前に、自分がどっち側か確認したほうがええです。
……で、ワイは押しませんでした。押す前に、AI(Claude Code。ワイは「クロコ」と呼んでます)に止められたからです。
🕳️ 罠:そのツール、PriceLabs使ってる人が押しても無駄です
クロコが言うたのはこうでした。
その一括ツールはカレンダーの価格を1回書き換えるだけです。でもとんマヨさんの価格はPriceLabsが握ってます。数時間後にPriceLabsが同期して、黙って元の価格で上書きします。
これ、ゾッとしました。もし押してたら、こうなってたはずです。
- ツールで価格を直す
- 画面上は直ってる。「よし、対応完了」と安心する
- 数時間後、PriceLabsが同期して元の価格に戻す
- 誰も教えてくれへんまま、1泊1,000円が消え続ける
ほんで、あとから公式ヘルプをよう読んだら、Airbnb自身がはっきり書いてました。
このツールは宿泊施設管理システム(PMS)を使用していないホスト向けです
出典: Airbnbの料金調整ツールを使用する(Airbnbヘルプセンター)
書いてあるんです。ちゃんと。
ワイは通知のボタンだけ見て「お、便利そうやん」で押しかけてました。ヘルプページの但し書きまで読む人、どれだけおるやろ、とも思いますが。

書いてあるもんは読まなアカンな。

せやけど、押してから気づいても戻されへんからな。読むのは押す前や。
同じ件を正面から書いてる海外の記事もありました。タイトルがそのまま答えになってます。
「Airbnb's New 15.5% Fee: The Price Tool Won't Save You If You Use PriceLabs」
(Airbnbの新15.5%手数料:PriceLabsを使ってるなら、あの価格ツールでは解決せん)
この記事にこう書いてあります。→ 調整は「価格が表示される場所」やなく「価格が生成される場所」に入れなアカン。(出典: ListingLab/同記事によると、上書きされて受取が約13%落ちるとのこと)
PriceLabsに限らず、サイトコントローラーやPMSで価格を管理してる人は全員同じです。価格の出どころが別にあるなら、Airbnb側で何をしても上書きされます。

ほな、あの一括ツールは誰のためにあるんや。

Airbnbで直接価格を決めてる人のためや。悪いのはツールやなくて、自分がどっち側か知らんかった自分やろ。
🧮 掛ける数字が、人によって違う
正しい直し方は、価格を作ってる側で直す。ワイの場合はPriceLabsです。
で、掛ける数字。ここでワイはまんまと混乱しました。調べると2つの数字が出てくるんです。
| 数字 | 言うてるとこ | 計算 |
|---|---|---|
| +18.34% | PriceLabs公式ブログ | 1 ÷ 0.845 |
| +14.8% | ListingLab | 0.97 ÷ 0.845 |
どっちも正しいです。ただし前提にしてる人が違う。ここに気づくのに、ワイは時間がかかりました。
+18.34% は「運営代行さん」向け
PriceLabsの記事にこう書いてありました。
これまで多くの運営代行は、PMSに3%のマークアップを設定していた(Airbnbのホスト手数料と同じ率)。そのため手取りが、設定したベース価格と一致していた。
出典: PriceLabs公式ブログ
つまりプロの運営代行さんは、手数料で引かれる分を、あらかじめ乗せてから出してたんです。100円で売りたかったら103円で出す。3%引かれて、手元に100円残る。賢い。
その人らにとっては「ベース価格=手取り」が当たり前でした。だから15.5%になったら、同じ発想で18.34%乗せる。手取りはまたベース価格に戻ります。完全に正しい。
+14.8% は「ワイら」向け
で、ワイはそんな設定してませんでした。PriceLabsで8,000円と決めたら、Airbnbに8,000円と出る。そこから3%引かれて、手元に7,760円。
ワイの手取りは、最初からベース価格より安かったんです。
この違いが、そのまま数字の違いになります。8,000円で売ってた場合で並べます。
| これまで | +14.8% | +18.34% | |
|---|---|---|---|
| 設定する価格 | 8,000 | 9,184 | 9,467 |
| ワイの手取り | 7,760 | 7,760 | 8,000 |
| ゲスト支払 | 約9,120 | 9,184 | 9,467 |
| 意味 | — | 元どおり | 3%の値上げ |
ワイが18.34%でやると、手取りは7,760円→8,000円に増えます。ラッキーやん、と思うでしょ。でもそのぶんゲストの支払いが9,467円になって、これまでの9,120円より347円高くなる。約4%の値上げです。
それはもう「調整」やなくて、こっそり値上げです。悪いことやないけど、ワイは今それをやりたいわけやない。まだ赤字を抜けきってへん時期に、黙って4%上げて成約率を落とすのが怖い。
なのでワイは14.8%を選びました。

同じ変更やのに、正解が2つあるってどういうことやねん。

正解が2つあるんやない。質問が2つあるんや。「元に戻したい」のか「手取りをキリよくしたい」のか。

……ワイ、それ考えんと数字だけ拾うとこやったわ。
で、自分はどっちなん?の見分け方
簡単です。過去の予約明細を1件開いて、手数料が何%引かれてるか見てください。
- 3%くらい引かれてる → ワイと同じ。×1.148
- 引かれてない、または手取りが表示価格と同じ → マークアップ設定済みの人。×1.1834
ワイは3.0%でした。ネットで拾った数字より、自分の明細です。
⚠️ 忘れやすい3つ(うち2つは実際に忘れかけた)
で、ここからが本題みたいなもんです。宿泊料金だけ直しても足りません。
① 最低価格(いちばん効く)
PriceLabsには「これ以下では売らん」という最低価格があります。ワイは4,000円に設定してました。
カレンダーを見たら、直近の何日かは実際に4,000円に張り付いてました。つまり最低価格が実際に効いてる日がある。ここを直さんかったら、その日は受取が3,880円から3,380円に落ちたままです。
基本価格だけ直して満足してたら、いちばん安い日がいちばん損したまま残ります。
② 最高価格
繁忙期に上限が効いてたら、同じ理由で削られます。ワイは35,000円→40,200円にしました。
③ 清掃費(忘れがち)
15.5%は清掃費にもかかります。これはAirbnb公式にはっきり書いてあります。
サービス料は、宿泊料金に、清掃料金などあなたが追加した料金を足した額に対する割合です
出典: Airbnb service fees(Airbnbヘルプセンター)
で、ここが分かれ道です。Airbnbの料金調整ツールは清掃料も自動で直してくれます。でもPriceLabsが触るのは宿泊料金だけ。つまりツールを使えん側のワイらは、清掃費だけ手作業になります。
ここ、放置しても金額が小さいから気づきません。でも毎回の予約でじわじわ削られます。
🔁 直したあと、必ずリロードして確認して
最後に、いちばん言いたいことです。
クロコに設定してもらって、保存ボタンを押しました。画面には新しい数字が入ってる。ここで「完了」と思うのが普通です。
でもクロコがリロードして確認したら、3つのうち1つしか保存されてませんでした。
エラーも出てません。警告もなし。画面上は成功したように見えてました。原因はPriceLabsの入力欄の作りやったんですが、結果として「直したつもりで、直ってへん」状態が生まれてました。
3回目でやっと通りました。もしリロードして確認してへんかったら、ワイは「対応済み」と思い込んだまま、1泊1,200円を垂れ流し続けてたはずです。

保存押したのに保存されてへんて、どういうことやねん。

せやから確認するんやろ。押したと効いたは別や。
これ、昨日書いた「動いてるから保存されてると思ってた話」とまったく同じ構造です。何も起きひんまま、静かに損が進む。ワイはこの手のやつに本当に弱いみたいです。
📝 まとめ
まとめます。
- シングルサービス料に切り替わると、何もせんでも受取額が約13%落ちる。移行日は人によって違うので、自分の通知と予約明細を見る
- PriceLabsやPMSで価格を管理してるなら、Airbnbの一括ツールを押しても無駄。数時間後に黙って上書きされる
- 掛ける数字は人によって違う。マークアップ未設定なら×1.148、PMSに3%を設定してた運営代行さんは×1.1834。自分の明細の手数料%を見て決める
- 最低価格・最高価格・清掃費も忘れずに。とくに最低価格は実際に張り付いてることがある
- Airbnbの料金調整ツールはPMS未使用のホスト向けと公式に明記されてる。しかも押したら分割負担型には戻せん
- 直したら必ずリロードして確認。ワイは1回目、黙って失敗してた
結論:これは値上げやない。勝手に始まった13%引きセールを、止める作業です。
ゲストの支払額はほぼ変わりません。怖がって放置するほうが、よっぽど怖い。ワイは8ヶ月放置して、たぶん20万ぶん寄付しました。通知を見たその日に、自分の価格がどこで作られてるかだけ確認してください。

しかし1泊1,000円て、ひと月で2万5千円やんけ。

しかも1円も使ってへんのに減るからな。財布から抜かれるより気づかん。

AI先生、これからもよろしくお願いしますやで。
ほな、また。




