どうも、とんマヨです。関西で民泊を運営しながら、このブログを書いています。
開業して9か月。先日、Airbnbのメッセージ画面を数えてみました。
ゲストとの会話は63件。そのうち予約が49組で、定型文だけでも500通近く送っていました。
※1件は、予約や問い合わせ1つごとの会話のまとまりのことです。全部に返事が要ったわけではありません。
63件もあったんか!ワイ、そんなにゲストと文通しとったんか。
ほとんどはAirbnbの定型文です。名簿、チェックイン案内、Wi-Fi、ゴミ…1組10通前後を自動で送っています。
ほな楽勝やん。
困るのは、定型文で答えられない連絡です。「鍵が開かない」は、だいたいとんマヨさんが仕事中に来ます。
……それや。それが一番しんどいねん。
今回は、ゲストへの返信案をAIに作らせて、わたしはLINEのボタンを押すだけにする仕組みを作ってみた話です。
📬 ゲストとの会話、63件もあった
メッセージの中身を分けると、だいたい次の3種類でした。
| 種類 | 中身 | 困りやすさ |
|---|---|---|
| 定型文で済むもの | 名簿のお願い、チェックイン案内、Wi-Fi、ゴミ、チェックアウト案内 | Airbnbの自動送信で済む |
| よくある質問 | 何時に入れるか、鍵の受け取り方、荷物、空港からの行き方 | 答えは決まっているが、毎回手で書いている |
| その場で判断がいるもの | 鍵が開かない、人数の変更、早めのチェックイン、苦情 | すぐ返したいのに、手が離せないことがある |
手間がかかっているのは、2つ目と3つ目です。答えは決まっているのに、スマホで英語を打つのに10分かかる。急ぎの連絡なのに、仕事中で気づくのが2時間後になる。ここをAIに手伝ってもらうことにしました。
🤖 作った仕組み:下書きはAI、送るボタンはわたし
作った仕組みは、こういう流れです。
| 順番 | 何が起きるか | 動かしているもの |
|---|---|---|
| 1 | ゲストがAirbnbかBooking.comでメッセージを送る | — |
| 2 | その通知メールがGmailに届く | Gmail |
| 3 | 5分おきにGmailを見て、新しい通知があれば拾う | Googleのスクリプト(Apps Script) |
| 4 | 宿の事実を書いた一覧だけを見て、AIが英語の返信案を書く | Claude(AnthropicのAI) |
| 5 | わたしのLINEに、返信案と「送信」「送らない」のボタンが届く | LINE |
| 6 | 「送信」を押したときだけ、ゲストに返信される | 通知メールへの返信でOTAのスレッドに届く |
ポイントは3つあります。
- パソコンを閉じていても動く。Gmailを見に行くのはGoogle側、AIを呼ぶのはクラウド側なので、わたしのパソコンは関係ありません
- AIが見ていいのは「宿の事実の一覧」だけ。一覧にないことを聞かれたら、勝手に答えずに「確認してから返事します」と書く決まりにしてあります
- 送るのは必ずわたし。AIは下書きまで。お金、日付の変更、早めのチェックインなどの約束は、AIには書かせません
宿の事実の一覧には、チェックインとチェックアウトの時刻、鍵の受け取り方、荷物を置ける時間、静かにしてほしい時間、最大人数、空港からの行き方、近くのコンビニなどを英語で並べてあります。キーボックスの暗証番号は入れていません。番号は、到着の前日に別の自動メッセージで届く仕組みのままです。
AirbnbもBooking.comも、通知メールに返信すると、そのままゲストとのやり取りの画面に届くようになっています。今回の仕組みは、この「メールに返信できる」性質を使っています。管理画面にログインして打ち込む必要がありません。
この記事はAirbnbを中心に書いていますが、Booking.comも同じ手法で対応できます。Booking.comのメッセージ通知も、予約ごとの返信用アドレスから届くので、Gmailで拾ってAIに下書きさせ、LINEで承認して返信する流れはそのまま使えます。うちではBooking.comの予約がまだ少なく、実際のゲストで試せたのはAirbnbだけです。Booking.comでの使い心地は、予約が入ったら追記します。
📱 LINEに届くのは3行だけ

最初の試運転で、LINEに届いた下書きは全部英語でした。仕事の合間に英語の長文を読んで判断するのは、無理でした。
今は、LINEにはこの3つだけが日本語で届きます。
- ❓ 聞かれたこと(例:荷物を先に置けるか)
- 💬 こう答える(例:当日11時半から室内に置けます)
- ✅ そのまま送ってOK、または ⚠️ ここだけ確認して
ボタンは「✅ 送信する」「📄 全文を見る(日本語訳つき)」「✋ 送らない」の3つです。送る英文と日本語訳は、全文を見るボタンを押したときだけ出ます。直したいときは、LINEに日本語で「ここをこう変えて」と送れば、AIが英文を書き直します。
深夜の22時から朝7時までは、急ぎでない通知は朝にまとめて届きます。「鍵が開かない」のような緊急の連絡だけは、夜中でもすぐ届きます。
これで仕事中でも、トイレ休憩で緑のボタン押すだけや。
押す前に、❓と💬の2行は読んでください。
最初の1週間は、決まった質問でも勝手には送らず、全部わたしがボタンを押してから送ります。様子を見て問題がなければ、チェックインの時刻のような決まった質問だけは、承認なしで送る形に広げる予定です。
💴 かかるお金:1通あたり数円
この仕組みで、お金がかかるのはAIの利用料だけです。
| もの | 費用 |
|---|---|
| Gmail・Googleのスクリプト | 無料 |
| 仕組みを置いているクラウド(Cloudflare) | 無料の範囲 |
| LINE公式アカウント | 無料プランの範囲(承認の通知は月数十通) |
| AIの利用料(Anthropic Console) | 返信案1通あたり5〜10円ほど(目安) |
AIは、Anthropic社のClaudeを、Anthropic Consoleという開発者向けの管理画面から使っています。月額の定額ではなく、使った分だけ払う前払い式です。先にクレジットを買っておいて、返信案を1通作るたびに少しずつ減っていきます。
うちの宿は月に4〜5組なので、返信案を作るのは月に数十通。月に数百円で収まる見込みです。クレジットが切れると返信案が作られなくなるので、残高と月の上限は管理画面で設定しておくのがおすすめです。
1通の料金は、AIに読ませる文章の長さと、書かせる文章の長さで決まります。うちの場合は、宿の事実の一覧と、ゲストのメッセージ、英語の返信と日本語の要約を合わせた分です。実際に1か月動かしたら、本当の金額をこのブログで報告します。
🔍 作る前に、過去の63件をAIに読ませた
仕組みを作る前に、AIに「何を聞かれて、わたしがどう答えてきたか」を覚えてもらう必要がありました。そこで、開業からの63件をAIに全部読ませました。読み終わるまで13分ほど。わたしが同じことをしたら、週末が2回なくなります。
おまけで出てきたのが、わたし自身の答えの食い違いです。
| 項目 | 食い違い | 直したこと |
|---|---|---|
| 静かにしてほしい時間 | 「22時以降」「20時以降」「20時〜7時」の3通り | 20時〜7時に統一 |
| 最大人数 | 「6名まで」と書いたことがある | 7名に統一 |
| 英語の住所 | 昔の案内文で、区の名前が隣の区になっていた | 今の案内では直っている |
| 荷物の預け入れ | 定型文は「いつでも置ける」、1月だけ「今回に限り」 | 「当日11時半から」に統一 |
| 前日の案内 | 暗証番号入りの案内が、同じ時刻に2通届いていた(番号は同じ) | 番号は1通だけに |
どれも、近所から苦情が来るたびにルールを厳しくしたり、案内文を書き足したりした結果です。新しい文面を書いたときに、古い文面を消していませんでした。
返事が抜けたり遅れたりしたものも7件ありました。チェックアウトのあとの「ありがとう」に返していなかったものなどです。とはいえ、レビューのコミュニケーションの評価で困ったことはありません。大きな問題ではありませんが、AIに読ませる「事実の一覧」がぶれていたら、AIの返信もぶれます。仕組みを作る前に揃えておけたのは、よかったと思っています。
🙋 ゲストとのやり取りをAIに読ませて、大丈夫なのか
ここは、わたし自身も最初に引っかかったところなので、反対側の意見として書いておきます。
ゲストとのやり取りには、名前、到着日、人数、ときには家族の事情まで書いてあります。それをAIに読ませるのは、ゲストに対して失礼ではないか、という考え方です。
今回は、次の3つで線を引きました。
- AIに渡すのは、届いたメッセージと宿の事実だけ。暗証番号やWi-Fiのパスワードは渡さない
- 過去の63件のまとめには、名前・電話番号を書かせない。「ゲスト(米国・4名)」の形にする
- AIは送信しない。送るかどうかは、毎回わたしが決める
それでも気になる人は、この方法は使わないほうがいいと思います。わたしは、急ぎの連絡に2時間返事ができないほうが、ゲストにとって困ることだと考えました。
📌 まとめ
- 開業9か月で、ゲストとの会話は63件(予約・問い合わせごとのスレッド)。定型文で済まない連絡ほど、仕事中や外出中に来る
- Gmailの通知を5分おきに拾い、AIが返信案を作り、LINEのボタンで送る仕組みを作った。下書きはAI、送るのは自分
- かかるのはAIの利用料だけで、1通5〜10円ほど・月数百円の見込み
AIに任せたのは「書くこと」で、「決めること」はわたしに残しました。ボタン1つ分の手間は、残しておいたほうが安心です。
同じAIの使い方は、パスポート整理の記事と、AIに副業の審査をさせた話にも書いています。




