どうも、とんマヨです。関西で民泊を運営しながら、このブログを書いています。
民泊とは別に、もう1本、小さな稼ぎ口を作ろうとしています。目標は、毎月払っているAIの利用料(2つ合わせて月2万円ちょっと)を、AIを使った副業で取り返すことです。審査チームには、目標を月6万円として渡しました。今のところ、取り返せた額は0円です。
候補のひとつが「日本の中古品を、海外の通販サイトで売る」でした。調べるうちに「これはいけるのでは」と思えてきました。ただ、わたしの「これはいける」は、民泊の2軒目の物件探しで10件続けて外れています。念のため、AIに調査と審査をまとめて頼みました。
判定は、2対1で「やめとけ」でした。
ワイの目利きは確かや。AIにハンコ押してもらうだけの簡単なお仕事やで。
物件探しは10件続けて見送りでしたよね。
物件と中古品は別もんや。
で、こっちは1件目で「やめとけ」です。
🤔 やりたかったのは「海外に中古品を売る」副業
10月には、古物商許可が届く予定です。許可が届くまでの3週間ほどで、何を売るかを決めておきたいと考えました。
最初の調べ方は単純です。海外の通販サイトで実際に売れた値段と、日本のオークションで実際に落札された値段を、同じ商品どうしで並べました。
29品を測って、差が大きいものが6つ見つかりました。1個あたりの粗利は3,000円から、多いものは1万円を超えるように見えました。残りの23品は、測った時点で儲かりませんでした。
ここで調子に乗ります。「月に20個売れば、AIの利用料どころか焼肉まで行ける」と、頭の中で肉を焼き始めていました。店も決めていました。
6品もあるんや。タレは甘口でええな。
その粗利、手数料と送料と税金はもう引いてありますか。
🧑🤝🧑 AIに9人のチームを組ませた
わたしがAIに頼んだのは、次の一言です。
さらに調査を深掘り。手数料なども最新のものを必ず確認すること。チームを組んで、本当にいけるのかどうかを検討したうえで、事業として成り立つのかを結論づけて。
丸投げです。本業の職場でこの頼み方をしたら、たぶん会議室に呼ばれます。
使っているのは、Anthropic社のAI「Claude」を、パソコンの中で作業させる「Claude Code」というアプリです。チームの人数も、誰が何を受け持つかも、わたしは決めていません。AIが自分で、調べる担当5人・審査する担当3人・まとめ役1人の、合計9人に分けました。わたしがやったのは、この文を打ってEnterキーを押すところまでです。
| 担当 | 受け持ちと、指示のポイント |
|---|---|
| 担当A 調べる | 通販サイトの手数料と、始めたばかりの人の出品の上限 公式のヘルプを最優先。売値のうち手元に残る割合まで計算する |
| 担当B 調べる | 海外の関税と国際送料 税関や郵便の公式を優先。重さの違う3つの品で、送料と関税を足した総額を試算。一番大きい市場がダメなときの別の国も |
| 担当C 調べる | 古物商許可まわりの決まり、税金、電池入りの品の送り方、通販サイトの規約 最後に「始める前に知っておくべき、やらかしトップ5」を付ける |
| 担当D 調べる | 候補6品の相場の測り直し 付属品・状態・色をそろえて比べる。9人のうちこの担当だけ、ブラウザで売れた履歴を見てよい(見るだけ・ログインしない) |
| 担当E 調べる | 作業時間、返品やトラブルの実例、資金繰り 成功した話だけでなく、やめた人の話も必ず入れる |
| 担当F 審査 | いける派 成り立つ一番いい組み立てを考える。それでも無理な点は正直に認める |
| 担当G 審査 | 疑う派 数字の甘さと見落としを突く。失敗するときの筋書きを具体的に描く |
| 担当H 審査 | お金の計算役 1個あたりの粗利と、月の件数・作業時間・必要な資金を表にする。月6万円に何か月目で届くかを数字で出す |
| 担当I まとめ | まとめ役 A〜Hの報告を読んで、結論・数字・守る条件・やめる基準・意見が割れた点・未確認のことを1本にまとめる。調査に無い数字は足さない |
3人の審査員には、同じ調査資料を渡しました。立場だけを変えて、それぞれに判定と数字を出させています。
かかった時間は7分ほどでした。わたしが1週間かけても集められない量の資料が、コーヒーを淹れている間に揃いました。コーヒーが冷める前に、副業の熱も冷めました。

🛠 チームはこうやって動いた
「9人」といっても、会議室に集まって話し合うわけではありません。AIが1人ずつ別々に呼び出されて、それぞれの持ち場の仕事だけをします。流れは3段でした。
- 調べる(A〜E):5人が同時に調べ始めます。お互いの結果は見ません。全員に共通のルールは「公式の情報を優先する」「出典のURLと日付を付ける」「確かめられなかったことは『確認できず』と書く」「字数の上限を守る」の4つ
- 審査する(F〜H):5人の報告を1冊の資料にまとめて、3人に同じものを渡します。審査員は資料だけを根拠にして、足りないところは「不明」として扱います。答えは同じ用紙に書かせました。判定(GO/条件付きGO/やめとけの3択)、現実的な月の利益、週の作業時間、必要な資金、理由、条件、一番大きいリスク、の7つです
- まとめる(I):まとめ役が、資料と3人の用紙を読んで最終の報告を書きます。意見が割れたところは、どちらを採ったかと、その理由まで書かせています
審査の3人には、同じ資料と同じ用紙を渡しています。資料が同じなので、判定の違いは見方の違いだけになります。用紙が同じなので、3人の数字を横に並べて比べられます。人間の会議でこれをやると、声の大きい人の数字が採用されます。AIは声を出しません。
実際に意見が割れたのは「寝かせるお金の上限」(10万円か5万円か)と「週の作業時間」(4時間か16時間か)でした。作業時間は、まとめ役が「4時間は試しにやる場合、16時間は月6万円を狙う場合の数字で、前提が違う」と整理しました。わたしが実際に使えるのは、4時間のほうです。
ワイ、「チームを組んで」しか言うてへんのに、係の割り振りから答えの用紙まで勝手に出てきたで。
そのあいだ、とんマヨさんは何をしてたんですか。
コーヒー淹れとった。
同じアプリがない人は、手作業でも組める
チームを自動で組んでくれる機能がないAIでも、同じことは手でできます。
- 1つの会話で、調べてほしいことを「手数料」「税金と送料」「決まりごと」「相場」「作業時間」のように、持ち場に分けて調べさせる
- その結果を1つの文章にまとめてコピーする
- 新しい会話を3つ開いて、同じ文章を貼り、「あなたはいける派です」「疑う派です」「お金の計算役です」と、それぞれに立場を1行だけ伝える
- 3つとも同じ質問(判定・月の利益・週の時間・必要な資金・理由)で答えさせて、最後に別の会話でまとめさせる
会話を分けるのがコツです。同じ会話の中で「次は疑う派として」と頼むと、前の答えに引っぱられて、反対意見が弱くなりがちです。
📉 判定は2対1で「やめとけ」
結果は、いける派が「条件付きでGO」、疑う派とお金の計算役が「やめとけ」でした。
理由は大きく4つです。
- 1年ほど前から、一番大きい市場の国では関税を売り手が先に払う決まりに変わっていた
- 手数料の見積もりが甘かった。手元に残る割合を83%で計算していたが、実際は77%前後だった
- 始めたばかりの人は、出品できる数と金額に上限がある
- 1点あたりの作業(仕入れ・動作確認・撮影・梱包)に2時間以上かかる見込み
ひとつ目がいちばん効きました。わたしの表には、関税の列そのものがありませんでした。関税を0円で計算していたぶん、利益が大きく見えていました。
関税て、買う人が払うもんちゃうかったんか……。
1年前まではそうでした。その情報、いつの記事で読みました?
🧮 最初の見立てと、審査のあとの数字
| 項目 | 最初の見立て | 審査のあと |
|---|---|---|
| 1個あたりの粗利 | 3,000〜1万円超 | −1,900〜+2,600円 |
| 手元に残る割合 | 83% | 77%前後 |
| 月6万円に必要な数 | 月10〜20個 | 月20〜30個 |
| 週の作業時間 | 考えていなかった | 7〜17時間 |
| 寝かせるお金 | 考えていなかった | 40〜50万円 |
本業と民泊の合間に取れる時間は、週に3〜5時間です。審査の数字は、その2〜3倍を求めていました。本業と民泊を続けたまま、その時間は取れません。
お金の計算役の結論は「現実的には月0〜1万円」。うまくいった月でも、目標の6分の1です。利用料の2万円ちょっとにも届かず、足りない分は今までどおりわたしが払います。焼肉の予定は取り消しました。

🙋 AIの審査なんて、当てになるんか?
当然、こう思う方もいると思います。「AIの審査なんて、それっぽい数字を並べているだけでは?」
半分はその通りです。今回も、確かめきれなかったことが8つ残りました。本当にその数が売れるのか、返品がどれくらい出るのか、といった点です。AIはそれを「未確認」とはっきり書いていました。
実は、最初の相場調べでもミスがありました。値段を読み取るときに、隣にある評価の件数がくっついて、1万7千円が17万円になっていた商品があったのです。気づいて測り直しました。桁がひとつずれると、副業は本業より儲かります。
それでも頼んだ意味はありました。自分ひとりでは、関税の列を足すことも、手数料を最新の率で計算し直すことも、たぶんしなかったからです。関税の列が無かったのも、古い手数料の率を使っていたのも、わたしの表です。
ほな、AIのほうが賢いってことかいな。
とんマヨさんの表に、関税の列が無かっただけです。
🔄 翌日、条件を変えたら数字が動いた
話には続きがあります。翌日、扱う品物の種類を変えて、同じやり方で測り直しました。
すると、関税がかからない見込みの品物があることが分かりました。さらに、最初の計算では送料の扱いを間違えていたことにも気づきました。買う人が送料を別に払う出品が多く、その分を売値に足していなかったのです。
条件をそろえて測ると、日本では安く、海外では人気がある品物に、1点数千円の差が残るものが出てきました。全部ではありません。高い品物ほど日本でも高く、差はほとんどありませんでした。安く買えて高く売れる物は、だいたい誰かがもう売っています。
審査で「やめとけ」になったのは、最初に選んだ品物と売り先での話です。今は、赤字にならない品物だけを小さく試すつもりです。
📝 AIに自分の案を審査させるときのコツ
今回やってみて、効いたと思うことを4つ書いておきます。
- 立場の違う審査員を立てる:「いける派」だけに聞くと、いい点しか出てきません
- 同じ資料を渡す:資料がばらばらだと、意見の違いが資料の違いなのか、見方の違いなのか分かりません
- やめる基準を先に決めさせる:今回は「3か月で手残りがマイナスなら撤退」と書かせました。自分で決めると、3か月はいつの間にか6か月になります
- 確かめていないことは「未確認」と書かせる:推測と事実を見分けられます
AIの使い方の話は、予約ゼロで値下げを思いとどまった話や、経理をAIに手伝わせた話にも書いています。
📌 まとめ:AIに「やめとけ」と言わせる価値
- 海外に中古品を売る副業案を、AIの9人チームに調査・審査させたら2対1で「やめとけ」
- 決め手は、関税の決まりの変更・甘い手数料の見積もり・出品の上限・作業時間。関税の列が無かったのは自分の表
- 条件を変えて測り直すと、黒字になる品物も見つかった。判定は条件つきで読む
今回AIに頼んで役に立ったのは、自分の案に反対してもらうことでした。小さく試すかどうかは、古物商許可が届いてから決めます。
よっしゃ、ほな今度は「いける派」だけ9人集めたろ。
それ、9人とも「いける」って言いますよ。
……疑う派も入れてください。



