どうも、とんマヨです。大阪で民泊を運営しながら、このブログを書いています。

民泊をやってると、いつか必ず届くメッセージがあります。

「ごめんなさい、壊してしまいました」——そう、物損の謝罪メッセージです。

とんマヨ
とんマヨ

ちめん太!ゲストから「襖(ふすま)破ってもうた、ごめん」ってメッセージ来た!どうしよ!

ちめん太
ちめん太

落ち着いてください。で、そのゲストさんにお怪我はなかったんですか?

とんマヨ
とんマヨ

……襖の心配しかしてへんかった。

ちめん太
ちめん太

人の心配が先です。襖は逃げません。

今日は、ゲストに備品や建具を壊された時に「誰に・どの順番で・いつまでに」請求するのかを、うちの実体験ベースで全部書きます。

先に言うときます。この手順、知ってるか知らんかで、もらえるお金も、ゲストとの関係も、レビューまで変わります。

🧯 最初にやるのは「お金の話」やない

物損の報告が来たら、修理代の計算を始める前に、やることが2つあります。

1つ目は、ゲストの怪我の確認。襖が破れるということは、転んだかぶつかったかしてるはずです。人間側も無事とは限りません。まず「お怪我はありませんか?」から。金より人。ここの順番を間違えたらホスト失格です。

2つ目は、正直に報告してくれたことへの感謝

「壊しといて感謝?」と思うかもしれません。でも考えてみてください。いちばん怖いのは、黙って帰られることです。

チェックアウト後に発見が遅れたら、どのゲストの時に壊れたか特定できません。特定できなければ請求もできません。自分から「やってしまいました」と言うてくれるゲストは、トラブル対応の世界では宝物なんです。

💸 請求の正しい順番は「3段構え」

ほんで本題。修理代は誰に請求するのか。Airbnbの場合、ルートは3つあって、順番が決まってます

段階 何をする ポイント
① 問題解決センター ゲスト本人に修理代を請求。証拠(写真・見積書)を添えて金額を提示する 大半はここで解決。誠実なゲストなら快諾してくれる
② AirCover ゲストが払わん・返答せん場合に、Airbnbへエスカレーション ①を飛ばして申請できない。日本の物件は保険会社の審査になる
③ 自分の保険 事業用の火災保険・特約で修理費をカバー 賃貸物件なら借家人賠償・修理費用特約を要チェック

いちばん大事なのはここです。AirCover(Airbnbのホスト損害補償)は「壊されたら申請したら出る保険」やと思われがちですが、実際は「まず問題解決センターでゲスト本人に請求する」のが申請の前提条件になってます。

ちめん太
ちめん太

そもそも「問題解決センター」って何なんですか。名前がざっくりしすぎでしょう。

とんマヨ
とんマヨ

ワイも最初ようわからんかってん。要はAirbnbの中にある「お金のやりとり窓口」や。ホストとゲストの間で追加のお金を請求したり払うたりする時は、全部ここを通す仕組みらしいで。AIに聞いて乗り切った。

ちめん太
ちめん太

「らしいで」で運営してるのが逆にすごいですね。

⏰ 期限を知らんと詰む——14日ルールと次のチェックイン

ここ、テストに出ます。AirCoverの請求期限は、

「チェックアウトから14日以内」or「次のゲストのチェックイン前」の早いほう

「14日もあるんや、余裕やん」と思ったあなた。稼働率が上がってきた宿ほど、次の予約はすぐ来ます。チェックアウトの3日後に次のチェックインが入ってたら、持ち時間は実質2日です。

のんびり見積もりを待ってたら期限が来ます。物損に気づいたら、修理の段取りと請求の段取りは同時にスタート。これが鉄則です。

ちなみに請求を出したあと、ゲスト側には返答期限(72時間)があります。それを過ぎたらAirbnbに仲裁を頼める仕組みです。つまりホスト側がモタモタする以外、時間で詰む要素はありません。

🤔 「直接払ってもらえば早くない?」という誘惑

ここで反論が聞こえてきます。

「ゲストが払う言うてるんやったら、現金なり送金アプリなりで直接もらえば早いやん。手数料もかからんし」

——気持ちは分かります。実際、誠実なゲストほど「今すぐ払います」と言うてくれます。でも直接授受はやめとくべきです。理由は3つ。

  • 規約の問題——Airbnbは取引をプラットフォーム外に持ち出すことを禁止してます。真面目に払う気のゲストを、規約違反に巻き込むことになる
  • 記録が残らん——後から金額でモメた時、守ってくれるものが何もない。問題解決センターを通せば、金額・合意・支払いが全部記録に残る
  • 保険への道が閉じる——万一ゲストが途中で払わんくなっても、①を通してなければ②AirCoverの審査に進めない

要するに、問題解決センターは手数料の壁やなくて、ホストとゲスト両方を守る保険なんです。急がば回れ。

📸 勝敗を分けるのは「事故前の写真」

ここからは、うちで実際にあった話です。あ…ありのまま今起こった事を話すぜ。

開業して間もない春のこと。長期滞在のカナダ人ゲストから「リビングのガラステーブルにヒビが入った」と報告がありました。怪我はなし。詳しい経緯はこの記事に書いてます。

この時にやったことは、

  • 怪我の確認と、報告への感謝(まずこれ)
  • 代わりのテーブルを即日購入(次のゲストが2日後に迫ってた)
  • 問題解決センターから21,998円を請求——証拠として「レシート・被害写真・市場価格・帳簿・売り場の写真」の5点を添付

結果、ゲストは快諾。円満にクローズしました。

ただ、この案件には唯一の弱点がありました。「ヒビが入る前のテーブルの写真」が無かったんです。もしゲストが「最初から入ってた」と主張したら、反証する材料がない。ゾッとしました。

それ以来、うちでは清掃のたびに部屋の完了写真を撮るルーチンにしてます。毎回撮ってれば「この日からこの日の間に壊れた」が写真で証明できる。逆に、身に覚えのないゲストの無実も証明できます。

事故対応は、事故が起きる前に始まってるんです。

ちめん太
ちめん太

珍しくかっこいいこと言いましたね。誰かの受け売りですか。

とんマヨ
とんマヨ

受け売りに決まっとるやろ。ええ言葉は使い回してこそや。

なお、記録が命という話は、保健所の立入調査でもまったく同じでした。立入調査の記事(後半)で書いた「記録が無いと当日どうにもならん」問題と、根っこは一緒です。民泊は記録がすべてを救う商売です。

❤️ 請求と人柄評価は別物——壊されたのに★5もらう話

最後に、いちばん大事かもしれん話。

物を壊されて、お金の請求までして、気まずくならへんの?と思うでしょう。これ、「請求」と「人柄の評価」を完全に分けて扱えば、気まずくならんのです。

  • 請求は事務的に、根拠(市場価格・レシート)を添えて淡々と
  • 感謝と気づかいは何回でも——「正直に言うてくれてありがとう」「怪我がなくて何より」
  • 金額の判断はゲストに委ねる。急かさない、圧をかけない

ガラステーブルの時、このスタンスを通した結果どうなったか。ゲストから「アジアで一番気に入った宿やった」というメッセージが届きました。壊されたのに、ですよ。

物損トラブルは、対応を間違えたら関係が壊れる場面です。でも逆に言えば、誠実に対応しきったら信頼が跳ね上がる場面でもある。ピンチはチャンスって、こういうことです。

📝 まとめ

ゲストに壊された時の動き方、まとめます。

  • 最初にやるのは怪我の確認と、報告への感謝。金の話はその後
  • 請求は①問題解決センター→②AirCover→③自分の保険の3段構え。①を飛ばすと②に進めない
  • 期限は「退去から14日」or「次のチェックイン前」の早いほう。修理と請求は同時進行
  • 直接授受はNG。プラットフォームを通すのが結局いちばん安全
  • 清掃ごとの完了写真ルーチンが、請求の証拠にもゲストの無実の証明にもなる

物損は民泊やってたら避けられません。でも手順さえ知ってれば、パニックになる「事件」やなくて、淡々と処理するただの事務作業になります。そして誠実な対応は、ちゃんとレビューになって返ってきます。

正直、民泊は副業としてはかなり楽な部類です。半年ちょいやって物損トラブルはほんの数回、しかもどれも誠実なゲストばかり。この記事の手順をポケットに入れとけば、恐れることはありません。

とんマヨ
とんマヨ

ほんで襖のほうは、職人さんに写真送って見積もり待ちや。手際ええやろ。

ちめん太
ちめん太

事故の後だけ手際いいの、やめてもらえますか。その手際で階段に滑り止めを付けてください。

とんマヨ
とんマヨ

……返す言葉もないわ。ほな買うてくる。